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金魚とeco

金魚を飼うとわかることだが、金魚はよく食べ、よく水を汚す。

このため、飼い主は、定期的に水換えをするのみならず、水を浄化するため高価な濾過器を購入したり、さまざまなアクアグッズを試すのである。

そして、飼育の最中、この濾過器はああだ、あの砂利はこうだと、アクアオタクよろしく金魚器具談義をする。

まぁ、これはこれで楽しいから、よしとしよう。 しかし、よくよく考えて見れば、水槽の水が汚れるのは、濾過器や他のアクアグッズの性能云々よりも、金魚の排せつ物が多いことが最大の原因である。

これが、少量であれば、多少水が汚れていても、金魚が病気になる機会も減るだろうし、気にするほどのこともないのである。

とすれば、水質を保つには、入り口の段階から有機物を減らすこと、すなわち、金魚のエサの量を減らすことこそが、最も効果的な方法といえよう。

ところで、水槽を地球に見立てたとき、金魚の飼育者はそこに環境問題の縮図を見ることができる。

すなわち、金魚へのエサのやりすぎとそれによる水槽の汚れは、現代の大量消費社会とごみ問題の構造とまったく同様であることに気づく。

したがって、現代の環境問題を解決するには、入り口の問題に取り組むこと、すなわち、資源の総量規制とともに大量消費をやめることが、最も有効な手段なのである。

要するに、食いすぎず使いすぎずという簡単な心がけを実行することが肝要で、難しい理屈や環境技術は二の次でいいのだ。

ただ、水槽の場合は、金魚にその意思がなくても人間という神が存在していることから、金魚は金魚のままで水槽内の環境改善を享受できる。

しかし、人間には神たる存在はない。そこで、人間は自分自身が神になって環境問題を解決するほかない。

はたして、人間は神になれるであろうか。残された時間はあまりないのである。



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